今度、学校でビブリオバトルがあるから、本読んで原稿書かなあかんねん。
ビブリオバトル?何それ?(おいしいの?)
学校で行われるという"ビブリオバトル"。
皆さんご存じでしょうか?
京都大学大学院情報学研究科の谷口忠大教授が考案した、ゲーム感覚の「書評合戦」。
参加者が自分のおすすめ本をプレゼン式に紹介し、その後、他の参加者との質疑応答を行います。全員の発表が終わった後、「どの本が一番読みたくなったか」を投票、最も支持を集めた本が「チャンプ本」として選ばれます。
書籍を通じたコミュニケーションを深めるとともに、新たな本との出会いを提供する場として広がっており、企業や大学でも活用されています。
好きな本を1冊選んで、その本の魅力を5分以内でプレゼンして、最後に「どの本が一番読みたくなったか」を投票して1番を決めるんやって。
へぇ~。なんか面白そうやね!
なんだか面白そうなビブリオバトル。
結果から言うと、娘は初戦敗退したそうですが、勝った人のキャラクターや選んだ本、勝った理由など、娘から聞いた話でいろいろと面白いことが見えてきました。
決勝に残った本のラインナップ
娘の学校の中学1年生で決勝に残った本は以下の通りです:
私はどれも内容を知らない本ですが、娘は「変な家」が自分が発表する候補の一つだったそうです。
私も"変な家"にすればよかったー
学年優勝・準優勝した本と、選ばれた理由
バトルの結果、学年優勝した本は「美少年探偵団 きみだけに光かがやく暗黒星」でした。この本を紹介したのは演劇部に所属している生徒。
演劇部だから舞台慣れしててプレゼンが面白かった
準優勝は「映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ」。紹介したのは、おしゃべりで面白い生徒。
本よりもこの子だから投票したという子が多かったと思う
生徒のキャラと本のミスマッチ感の面白さも相まって、準優勝までこぎつけたのでしょう。
決勝のプレゼンを全部聞いたけど、面白そうやなと思った本は一冊もなかったかな
本の内容よりも生徒のキャラクターやプレゼンの面白さが選ばれる理由としては大きいということがうかがえますね。
ビブリオバトルの勝ち戦略は?
そこらにある普通の公立中学のビブリオバトル。
決勝まで勝ち上がった本や、優勝・準優勝の結果から、
- 多くの人が知っている本を選ぶ(映画化/ドラマ化した小説、文庫化したアニメ/漫画など)
- 面白くプレゼンする
- 友達を増やす(笑)
この辺りが戦略となるのではと思います。
まだまだ中学生ですから、バトルの趣旨を考えるよりも、友達や面白い子に票を入れたくなりますよね。いわゆる人気者投票みたいなもんです。
まとめ:勝ちにこだわらず、本当に好きな本を紹介しよう!
「チャンプ本」を選ぶという趣旨からはちょっと外れてしまっている中学生のビブリオバトル。
勝ちたい気持ちがあったとしても、人前で話すことが苦手な子もいれば、友達作りが苦手な子もたくさんいるかと思います。
名前に"バトル"とつくがために、「勝ち負け」を意識してしまいがちですが、ビブリオバトルのキャッチフレーズは「人を通して本を知る。本を通して人を知る」。
- 自分が好きな本を紹介して、誰かに知ってもらう
- 誰かが紹介してくれた本を、読んでみたいなと思う
そんな機会って素敵や~ん😍
本当に好きな本に出会って、「誰かにこの本の良さを伝えたい!」と本気で思うと、プレゼンにも気合が入り、その熱量が聞いている人にも伝わるものです。
例え喋るのが下手だったとしても、自分のプレゼンを聞いて一人でも読んでみたいと思った子や、実際に読んでみた子が出てきたら、きっと「面白かったよ」と感想を伝えてくれることでしょう。そこから仲が深まって、友達が増えて、その結果、翌年の人気投票で票がとれたりなんかして...(笑)
つまりは、人に「この本おすすめだよ」と伝えたくなるような本に出会うことが、ビブリオバトルの一番の戦略になるのかもしれませんね。